2009-01-01から1年間の記事一覧

今年出会えてよかった本

読書の記録を眺めながら2009年の総括です。今年発売された本とかじゃなくて、出会えた本なので時流に全然関係ないですが…。夜間飛行 (サン=テグジュペリ・コレクション)作者: サン‐テグジュペリ,Antoine De Saint‐Exup´ery,山崎庸一郎出版社/メーカー: みす…

月夜

二十二時を回った頃、妻が立ち上がり、キッチンに消えた。ことことと小さな音をたてながら、サンドイッチを作りはじめる。僕はやりかけの仕事に区切りをつけて片付けると、窓を開けて空を見上げた。金色の丸い月が煌々と照っている。空気は澄み切っていて、…

十六夜サンドイッチ小説

京都のカフェ「月と六ペンス」で1月頃からテイクアウト専門の「十六夜サンドイッチ店」がオープンします。そのサンドイッチの袋の中には、カードサイズのわたしの小説が1編ひらりと入っています。11編の物語を用意してみましたので、何が入っているかお楽…

月と六ペンス カウンターの席で

サンドイッチをめぐる11の物語

夕暮れ時に買ってきて、夜の静寂の中そっと包みを開いて食べる、そんな持ち帰りサンドイッチを売るお店「十六夜サンドイッチ店」。サンドイッチの袋の中には、小さな物語をしたためたカードがさりげなく入っている。 そんな企画を持ちかけられたのは「月と六…

土曜日は久しぶりに数人で散策撮影に出かけました。が、寒かった。寒すぎた。で、この一枚かよ、みたいな。どこに行ったのか分からないじゃん。とても楽しかったです。葉の落ちた樹のシルエットが好き。 はあ、もう一年が終わる。そして出版してから一ヶ月が…

全ては愛につながっていたのです。

執筆の苦悩をひたかくし、小説家たるもの小説以外の場ではぺらぺら書いたり喋ったりしないのだよ、という境地には一生かかってもなれない気がしますが、ぺらぺら喋っていると良いこともあるもので。建築な小説がなかなか書けないと騒いでいたら、あまりに見…

最近のモーちゃん

窓の外の物音と鳴き声を聞きつけて挙動不審のモー。洗濯機の上に飛び乗って必死でアピール。 しょうがないので窓開けて網戸にしてやる。 目が合った。 そのまま見つめあう二匹。 長期戦突入。…寒いんだけど、そろそろ閉めていいかな。 しばらく空き家だった…

本棚導入

憧れのスライド式本棚を導入しました。 購入者のレビューに「女性一人で組み立てるのは無理だった」と書いてあったので、逆に意地になって一人で組み立てようとし、散々格闘した挙句挫折。途方暮れて現場から逃走。夫の帰りを待って外食して現実逃避したあと…

家の話をしよう

古い貸家に引っ越してきてからというもの、毎日修理業者が出入りしている。ずっと空き家だったらしく、住んでみないと分からなかったあれこれが発覚して、しかも元々が古いからすぐに直せるってわけじゃなくて、また出直しになったり。いろいろ分解しては調…

12月かあ

■建築な小説 来年から建築関係の某出版社のサイトで月1で小説を連載します。デビューしたから仕事が来たのね!という話では全くなく、実はデビュー前からの話でした。7月くらいだったっけ。 「まだ先の話ですが、うっかりデビューして有名になって引き受け…

写真展「言葉の行方」

(6切21枚、キャビネ6枚。model:遠藤潤+self)

写真個展終了し(てい)ました。

友達から個展結局見に行けなかったよ、ごめん!とメールが来て初めて、個展が終了したことを知りました。どんな個展主だよ。10月始めから11月末という2ヶ月に渡って長々と展示させてもらっていたけど、ようやく終了です。いやあ、さぞかし店主は見飽きただ…

新しい部屋

前の日記にもちらっと書きましたが、トップページの画像はCGです。引越しとデビューとトップページリニューアルが重なって、ずいぶん紛らわしいことになっていますが。デビューして儲かってこんなリッチな部屋に引っ越したわけではありません。まあ、でも気…

発売から一週間が経ちました。

小説なんか滅多に読まないって人が、小説読むのもなかなか面白いなあって思ってくれるきっかけになるような、そんな小説家になりたい、とか思っていましたが、今回、写真や院生時代の仲間や、小中学校の同級生やらの、小説以外で知り合った友達が本屋で本を…

引越し完了

何とか引越し完了しました。ネット開通したし。ガスも電気も水道も何とかなったし。大量のダンボールの山を見ながら途方に暮れていますが。 たまたま出版日と被ってしまったけど、出版と引越しは全く関係ありません。猫を飼えて、もう少し京都の中心部に近い…

人生30年分のよしみに感謝

本日、発売でした。友人たちが買ったよーって続々メールしてくれるので、浮き足立つなと言うほうが無理ってものですが、まあ肝心なのは読んで1050円返せって思われないかどうかなので、浮き足立つ体に重りをつけて、ね、黙々と暮らしてまいりますよ。 出身校…

Birthのサイト更新来ましたね。

講談社Birthのページが更新されたようです。出版コメントやら、でかい表紙画像やら、わたしの動画コメントやらが、こちらで見れます。 http://shop.kodansha.jp/bc/kodansha-birth/release/B/07/ うん、乙女だ。 森見登美彦さんのブログ風に言うなら、この子…

気配がないとか言ってたら

あの日記書いたあとに編集者さんから見本が出来たので発送すると連絡がありました。今週末には全国の書店に並ぶそうです。動き出してからは早いなあ。大きな組織はすごいなあ。気配がないとか言っててすんません。そして、amazonにも表示されましたね。月野…

あと4日?

処女作出版予定日まで、あと4日…なんでしょうかねえ。amazonにもまだ表示されてない。何だか気配がないですが。作者の仕事はとっくに終わってあとはお任せの世界ですから。きっと今頃、あれやこれや大変な大詰め作業なのだと思います。今までこじんまりとロ…

岡山に行ってきたのでした。

土曜日は友人の結婚式に出席してきました。 結婚式はいいよね。準備はいろいろ大変だけど。めでたいことしかないのだもの。 ところで会場は岡山だったのです。せっかくなので、次の日は、後楽園を散歩して岡山城を眺めて、帰ってきました。黒い岡山城がバイ…

小説家になりたい理由

なんで小説家になるのか、その答えは年齢を重ねるごとに変わってきた。最初は小説を書くのが楽しかったから。そのうちに誉められるのが嬉しくなったから。人に認められたいから。小説家になったら人からすごいと思われてお金も稼げるから。自分を表現したい…

平安神宮の神苑

彼女たちがいつも平安神宮行きを最後の日に残しておくのは、この神苑の花が洛中における最も美しい、最も見事な花であるからで、圓山公園の枝垂桜がすでに老い、年々に色褪せて行く今日では、まことにここの花を措いて京洛の春を代表するものはないと云って…

太宰治の「パンドラの函」の朗読をアップしています。

http://www.sakkanotamago.com/roudoku.html 体を酷使して死んだほうが国のためだ、と思っていた少年が戦争終結をきっかけに新しい男に生まれ変わった。新しい男である少年は、一風代わった結核療養所で、どこか浮き足立った生活を続け、それをよしとしてい…

人生の試練かもしれない

昨日は雨に降り込められ、せっせと物を片付けていた。とはいえ、本当に片づけが苦手なので前よりも散らかった部屋になり途方に暮れる。片付けるコツは捨てることだとどこかに書いてあったので、捨てようとは思うのだけど、これはもしかしたら将来いるかもし…

糺の森

左京区

今住んでいるところは、図書館も近いし、お気に入りのお店もいっぱいあるし、鴨川もより源流に近くてきらきら美しいし、とても気に入っているのだけど、難を言えば京都駅や四条に遠い。大阪に出たり、新幹線に乗ったりするのに、駅に行くまでが大変。だけど…

揚逸さんの講演会に行ってきた

京都精華大が主催していた揚逸さんの講演会に行ってきました。外国人が日本語で書いた小説が初めて芥川賞を獲ったということで話題になった方。 デビュー作「ワンちゃん」は面白く読んだけれども、わたしの感じた面白さは、それが見慣れない中国の話題がたく…

USJ行ってきた

今度出る小説の中に主人公が彼女とUSJに行くシーンがあって、せっせと推敲してたら自分も行きたくなったので行ってきました。もう原稿は校了したので取材とかじゃない。ただ遊びに。平日に行けば、それほど並ばないはずと思ってたけど、修学旅行生や私服…

羽根

個展用の写真から1枚。10月も終わりますね。個展もそろそろ折り返し地点です。季節が変わって、展示写真が寒々しくなってきたよ…。→個展詳細