本棚導入

 憧れのスライド式本棚を導入しました。

 購入者のレビューに「女性一人で組み立てるのは無理だった」と書いてあったので、逆に意地になって一人で組み立てようとし、散々格闘した挙句挫折。途方暮れて現場から逃走。夫の帰りを待って外食して現実逃避したあと、空き巣が来てもこうは荒れまいという部屋に戻り、二人で黙々と組み立てました。
「これ、男一人でも無理だよ」
 要はバランスと手の数の問題でした。じゃあ、人間一人じゃ無理って書けばいいのに!そうしたら無駄な意地を張らなくて済んだのに!しかし出来上がりは大満足。入る!いくらでも入る!と本やら漫画やらを入れまくり、意味もなく棚をスライドさせては悦に入ってました。しかし、スペースというのは有限でして、すぐにいっぱいになったので選別をして一部ブックオフ行きも決定。それで収まったけれども、新しい本を買うとなると、収まってる本を外さなきゃいけないわけで、ブックオフに行っても食指は動かないのでした。まあでもこうやって代謝することが大事かも。今までダンボールに収まって日の目を見なかった本たちが、ずらりと背を見せて並んでる姿は爽快なのでした。ちなみに夫の蔵書と半々くらいです。わたしの蔵書は文芸誌が多いかな。高かったし全部読みきれない(というかほとんど読んでない)ので捨てられない。あとは古書屋で買った明治時代の本みたいなの。虫食ってても文字が美しくて捨てられない。あと読んでない文庫本。単行本新刊は縁あって買ったものばかり。
 ところで、最近読んで面白かった本はこれです。

散る。アウト (光文社文庫)

散る。アウト (光文社文庫)

 きらら携帯メール大賞の審査員をされていた作家さんので、読んでみようかなあと。で、最近ようやく読んだのだけど、今まで知らなくて損したなあというくらい面白い。小説というものに対して誠実で、技術も安定していてうまくて、純文学にありがちな退屈さは全くなくて、エンタメ小説にありがちな人間の描き方の浅さも全然なくて、なんというか、久々にああ面白かった、と手ばなしで楽しめたのでした。わたしにとって面白かった。自分に合う作家さんを見つけたとき、しばらくは、その人の著作で楽しめるなあと、本当にわくわくする。