心理学者からの、震災から心を守るメッセージ

 震災後、動揺しているときに、ある方に紹介してもらった心理学者さんの書かれた記事ですが、1ヶ月経ってまた読み返してみました。

 今回、ここで注目していきたいのは、あなたの持つ「考え」についてです。
気持ちや身体の反応とは異なり、あなたの「考え」については一歩立ち止まって吟味してみることが大切です。
なぜならば我々の考えというものは、しばしば現実や事実に即さず、過度で否定的なものになりやすいからです。

「日本はもう壊滅する」「もう終わりだ」「みんな死ぬ」「自分だけが安全でいて申し訳ない」「自分なんて生きている価値は無い」「苦しんでいる人がいるのに楽しいことなんてすべきじゃない、」「誰も助けてなんかくれない」「何をやっても無駄だ」「誰も自分たちのことなんて気にしやしない」「自分は一人ぼっちだ」「自分に出来ることなんて何もない」「みんな自分勝手だ」・・・などなどの極端で否定的な考えを持ったりしませんでしたか?

「自分に出来ることなんて何もない」
 わたしはずっとこれに取り憑かれています。上に挙げた考えは事実じゃないし、たぶん、健康な状態の人から見たら馬鹿馬鹿しい考えなんだけども。だって募金だって自分の今の仕事をやることだって、できるわけで、何もないわけない。なのに、事実じゃないし馬鹿馬鹿しいって分かってるのに、取り憑かれている。取り憑かれるという表現がまさにぴったりで、本気でそれしか考えられなくなる。
 結局この1ヶ月間、わたしはこんな“馬鹿馬鹿しい”考えを書いては、馬鹿馬鹿しいよと指摘されて、わたしもそう思うのよ、と落ち込む、ということを繰り返している。もう地震については情けないことしか言えなくて、人をいらいらさせるだけだから、喋らないほうがいいんじゃないか、と何度も思いながら、不安で我慢できなくてまた喋ってしまう。

このような考えを持ってしまうことは、普通のことです。
上で挙げられた「恐怖」「怯え」「不安」「落ち込み」「悲しみ」「孤独感」「罪悪感」「怒り」「憤り」「麻痺」「無感覚」「無力感」「絶望感」などは、こうした考えと密接に関係し、こうした考え方のせいで、それらがどんどん悪化していくことにもなりかねません。
あなたはどうでしょうか?
そのような経験をしてはいませんか?

どうかぜひゆっくり何度か深呼吸をして落ち着いてみてから、もう一度あなたのこうした考えについて吟味してみてください。
落ち着いてあたりをよく見渡してください。
 生き延びようと必死で努力している人、そういう人たちを助けようという人、あなたを気にかけている人、あなたの助けを待っている人たちがいることを思い出してください。
あなたは、そして我々は決して一人ぼっちではないのです。

引用:震災にまつわる心のケア情報(3/18のエントリーより)
http://jishinshinrigaku.blog60.fc2.com/

 この記事を紹介してもらったときは、あまり頭に入らなかったけれど、今読むとまた違うなあと思いました。早く、自分のできることを信じられるようになりたいです。