洛翠舎:小説の書き方講座<上級編>レポ

 先日の土曜日に洛翠舎の文化講座「小説の書き方講座<上級編>」の講師をしてきました。洛翠舎で講師をするのは3回目です。1回目や2回目に来てくれた人も来てくれて、満員御礼でした。ありがとうございました。


 会場は時計台の中のセミナー室。時計部分工事中だった。 

 満員御礼。(…っていっても少人数の講座なのでね)

 字が汚い。

 小説の書き方講座を開くなんて、どんだけ文章上手いつもりなのさ、とか、小説の書き方なんて人から教えられるものか、とか。まあいろんな見えないプレッシャーを背負いながらやってる講座なのですが、毎回毎回、受講してくれた人が面白かった!小説が好きになった!書きたくなった!って言ってくれるので、これからもやっていきたいなと思っています。小説の面白さを広める小説教の信者としては、ね。
 小説の書き方なんて誰にも習ったことがない。だから、わたしの話している内容が正しいかどうかは分からない。でも、たぶん、小説の書き方なんて誰だって習ったことないし、いつまで経っても「正しいかどうか分からない」のだと思う。自分が必死にやってきて、もしかしたらこうすると上手くいくのかもしれないって気づいたことを、分かりやすく伝えようとがんばってみました。教えるというよりは、体験談を聞いてもらう感じだったかもしれない。
 小説の書き方について語るわたしの言葉は、100%自分の経験から生まれた言葉であって、借りてきた他人の言葉じゃない。実践に基づく言葉。わたしがそんな言葉を発することができる分野は、小説を書くことくらいかもしれない。
 わたしはいつも人からアドバイスを受けるとき、この実践に基づく言葉を一番大切にする。本で知ったことや、誰かから伝え聞いたことじゃなくて、どれだけ素朴でも当たり前のことでもいいから、その人自身が実践に基づいて得た言葉を。小説もね、全部そんな言葉で埋め尽くしたい。
 終わってから京大のルネでパフェ食べて、わいわいしました。何だか受講者のみなさん、みんな仲良くなってしまった。小説が好きだ、もっといいものを書きたいという人が集まる場で、小説の話をすることができて元気をもらって帰ってきた。
 ずっとこもって書いてばかりいたけれど、人と通い合うことが小説の源流なのだなと思ったりしました。

 洛翠舎は、京の若手研究者による市民講座です。主に京大文学部の博士を出た若手研究者が講師や運営をしています。わたしだけ異色ですが。アットホームで物腰柔らかでつかみどころがなくて超賢いけど何か変、それがわたしの京大文学博士のイメージなんですけど…。1回千円なのでそんな彼らの生態も体験してみてはどうですか(どんな推薦文だ)。小説以外にもいろいろありますよ。

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連載小説「プローブ」第7話アップされました。そしてなんと、今日は夕方には第8話もアップされます。2話同時更新です。

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(※掲載終了しました)