ワークショップやります

 友人がやっている企画の一貫として、講座を受け持ち、2時間×2回のワークショップをすることになりました。
■京の若手研究者による市民講座:洛翠舎 http://rakusuisha.com/
 小説に関係する何かで市民講座やらへん?って声かけてもらって、何それ面白そうと深く考えもせずに承諾しました。まあ、深く考えもせずにほいほい承諾して首を絞めるのはいつものことだけど。わざと首を絞めてるんですよ(Mだから)。個展のときもそうだけど、わたしならできると思って相手が頼むわけなんだから、とりあえず乗っとくのです。そして引き受けたあとは何としてでもやり遂げてみせるのです。実力120%くらい発揮しないとできなさそうな依頼がいいね。大変だけど、終わった後に成長できるから。
 壇上に上がって講演するようなタイプの、教授レベルの人たちがやる市民講座はよくあるけれど、これはもう少し若手の30歳くらいの人たちが講師になって、参加者と同じ目線でわいわい言いながら気楽にやって、自分たちの研究の成果を一般に還元しようよという試みです。…って、まだ始まったばっかりなのでどうなることやら分かりませんが。
 昨日打ち合わせにいって内容を一緒に考えてきました。小説を書いてみようといっても「何を書くか」というところが結構難しい。そんなの、その場でほいほい考え付くものでもないし、何を書くかがあやふやだと良いものはできないし、何を書くかはその人固有の衝動だから、そこだけは技術と関係ないので教えたり提案したりはできない。じゃあ、何を書くかをこちらで決めてしまえ。そんな発想で「自分」を書く→「自分史を書いてみよう」という講座はどうかと提案したら、すんなり通ってしまいました。
 どうせ書くなら読んで面白い小説風の自分史を書いてみよう。要素を書き出してみる。自分では平凡な人生で書くことがないと思っていても、他の人から見たら「もっと知りたい」と思うことはたくさんあるから、書き出した要素を交換して他の人の感想を書きこんでもらう。それを元に一番面白がってもらえそうなエピソードを抽出し、そこを中心に一人の人間を要約するように書き上げる…。
 自分史を書きながら小説というものが出来上がっていく過程を体験してもらえるような、そんな講座…になるでしょうか。どうでしょうか。
 まあね、個展のときもやってみるまでは「そんなもんできるか」とか思ってたんだけどね。できたしね。今回も何とかしてみせるでしょう、一ヵ月後のわたしが。
 8月7日と8日の2日間、14:00-16:00で、場所は京都市内のどこか(クーラーが効いたところ)、参加費は2日で2000円(当日支払い)、というところまで決まっています。募集は前日までしています。誰でも参加できます。京都市民じゃなくても京都まで来てくれるなら大丈夫。学生でも年配の方でも日本語が書けるなら大丈夫。人が殺到して締め切られるということは、まずないですが、気が早くて申し込みたいという人はこちらから。講師名「寒竹泉美」で申し込んでみてください。どんなことしてほしいかとか、何かアイデアとかあったら、コメントやメールくださいませ。
 さて、悩んでいた主人公がだんだん決まってきたので、今度は冒頭シーンをどうするかで悩んでいます。でも、雑誌「考える人」の村上春樹ロングインタビュー読んでたら、「1Q84」は主人公の性格もこれからどうなるかも決めずに書き始めていて、ああ、もう、うだうだ悩んでないで、さっさと書き始めようかしら、いやいやそれは春樹の実力と経験があるからこそできることで、やっぱちゃんと準備しないと遭難しちゃうよねえと、うだうだしてます。かなり読み応えがあるよ。このロングインタビュー。

考える人 2010年 08月号 [雑誌]

考える人 2010年 08月号 [雑誌]