公募ガイド4月号

 小説家志望の人たちにはおなじみの公募ガイドですが、今回の特集が面白かったです。

公募ガイド 2010年 04月号 [雑誌]

公募ガイド 2010年 04月号 [雑誌]

 書き方の基本を身につけよう「小説の落とし穴からの脱出!」だそうで。小説の書き方を初心者にも分かりやすくレクチャーする特集です。視点は固定させろ、そのために初心者はまずは一人称で書け!とか。主人公のキャラが大事、初心者はアクの強いキャラを選ぼう、とか。ライトノベルに出すなら金髪銀髪の登場人物は避けろ!(かぶるから)とか。
 なるほど…とは、あまり思わないんだけども、こんなふうに小説の書き方というものを単純な公式にして教えようとしている、ということが面白いなあと思いました。あまり肯定的な意味じゃないけど。これ読んで、参考にした小説がいっぱい送られてきたら下読みの人、面白いだろうな…。
 もちろん参考にするところもあるかもしれないけど、小説の書き方って、体で覚えるしかないんだと思う。みんな違う。でも、書き方ややりかたや主義や主張は違っていても、プロ作家としての覚悟自体は共通なわけで、その覚悟に出会うたびにはっとする。
 浅田次郎さんいわく、1日1冊は本を読め、通勤の1時間と酒を飲んでる2時間を読書にあてれば1冊くらい読めるだろう、と。宮木あや子さんいわく、自分が読みたいと思うものを書け、自分が愛してあげなくて誰がその作品を愛してくれるのだ、と。なるほど、わたしとは違う、と思う。でも、彼らの覚悟を受け取る。彼らは、こんなふうな形で覚悟をしているんだ。さあ、わたしも頑張らなきゃ、と思う。