地蔵盆

 京都の町を歩いていると、あちこちに小さなお地蔵さんが小さな木製の社に入って祭られてる。大きな通りから少し入って、一軒家が密集している細い道をちょっと歩けばすぐ見つかる。そしてまたちょっと歩けば次のお地蔵さんが見つかる。本当に狭い地域ごとにお地蔵さんがいる。ふっと線香の匂いがして立ち止まる。いつ見てもみずみずしい花が供えられたお地蔵さんがいる。大切にされてるんだなあと思う。
 今日はそのお地蔵さんを祭る地蔵盆でした。あちこちで運動会のときに客席に建てるような簡易テントが建てられ、その下に子供たちが集まって、大人を囲んでわいわいしている。子供が主役だというその祭りは、くじ引き大会やおかしを配られたりゲームがあったりと、子供の頃にあった子供会のイベントのような懐かしい感じ。なんだか手作り感溢れるイベントって、いいなあ。京都の行事って仰々しいから、なんだかほっとする。
 外からやってきて賃貸マンションに住んでるわたしには、縁がないんだけどね。まあそもそも子供いないし。子供いる家庭でもそこに加わってる様子はなさそう。小学校で思い出を語るときにも、地蔵盆をやった子とやってない子が分かれるんだろうか。いつまでこの光景が残ってるんだろう。惜しむばかりで自分は動かない無責任な感慨を寄せつつ、カメラを持って散歩してました。

 お手製のプログラムが、地域ごとに貼られている。
 

 狭い道に迷い込んで、ひょいと覗くとこんな光景があちこちに。