ラジオが気になる

 沖縄に引っ越した友人から、ラジオで十六夜サンドイッチ朗読していい?ってメールが来た。何だかよく分からないけど、宣伝になることなら、どんどんやって〜と返事してたら、先日の日曜日、本当に沖縄のローカルラジオに出演して、十六夜サンドイッチ小説「果て」が朗読されたよ。
 沖縄から電波飛ばしても聞けないじゃないって思ってたら、サイマルラジオというネットで各地のローカルFMを聞けるコンテンツの沖縄の「FMニライ」をクリックしたら聞けました。ストリーミングなので放送してる時間帯しか聴けないけど。また明日(日曜日)の19時から30分間放送される「DREAM SPREAD 乙女高校生PRODUCE」という番組でパーソナリティのあやなちゃん(女子高生!)が、十六夜サンドイッチ小説のどれかを朗読してくれるそうです(お友達はゲスト出演しないけど)。
 ラジオを受信する機械が家にないので、ラジオって何だか敷居が高いエンターテイメントです。でも、ネットで聞けるということなら、いきなり敷居が低くなる。
 学芸カフェで一緒に連載をしている野村雅夫さんがDJをしているFM802もネットで聞けるようになってたよ。月曜の深夜1時から放送だそうで。パソコンで聞けるなら聞こうと思ったり。
 京都にラジオカフェというカフェがあるんだけど、変な名前と思ってたら本当にラジオのカフェなんですよね。月いくらか払えば素人が簡単に出演できる地域に密着したFMラジオを運営していて、そこのカフェ。店内には、ラジオが流れている。静かでおしゃれな音楽が流れているカフェもいいけど、ラジオもいいなあ。気取らなくて。
 ラジオのいいところは偶然の出会いがあるところ、なんだろうなあ。音楽の紹介にしても番組にしても、特に思い入れがなくてもたまたまやってたから聞いた、みたいな出会い。ネットだとどうしても、わざわざ狙ってくる人しか拾えない。ある人の生活習慣が、ある時間にラジオを入れるようになっていて、その時間にたまたま流れている番組をいつの間にか毎回聞くともなしに聞くようになってたりして。いつも同じ時間に店に来るお客さん同士が何となく連帯感生まれて顔見知りになるような、そんなイメージ。そういうのいいな。その時間しか聞けない、はかなさもね。
 野村雅夫さんは、海外に旅行に行くときは携帯ラジオを持っていって、現地のラジオを聴くんだそうだ。その話を聞いて、うわー、それいいなー!ラジオすげー!と感動してしまった。ネットと違って世界中で聞くわけにはいかないけれど、受信機さえあれば気軽にその場の声を聞ける。その軽やかさこそラジオの真髄なわけで、ネットで聞くだけじゃなく、ちっちゃいラジオ買おうかなとか思っている、今日この頃です。