紅葉が見頃ですが

 てかもう!ほんま人多いってば!もう!日頃人ごみに縁のない田舎者なので、人ごみはきいってなります。きいって。バスぎゅうぎゅうだし。電車混みまくりだし。駅は人だらけだしな。紅葉なんてどこでも見れるじゃない。きいっ。こんな連休は引きこもるに限ります。ネットでピザ注文したら、人としての最後の一線を越えた気がしました。

 さて、また文学界の話題。950円分のネタの元は取れたなあという感じですが。と、書きながらふと、この表紙なんだと思った。なんだこれ。何がどうなってる写真なんだ?

文学界 2007年 12月号 [雑誌]

文学界 2007年 12月号 [雑誌]

彫刻家内藤礼「母型」という作品だそうだ。思わずぐぐったら企画展してた。
http://www.town.nyuzen.toyama.jp/nizayama/
 見たいかも。でも…遠い!

 で、中身ですよ。川上未映子さんの「乳と卵」読みました。いやあ、乳と卵の話でした。「わたくし率、イン歯ー、または世界」を読んだときも、ああ、わたくし率、イン歯ー、または世界な話だったなあと思ったのでした。この人の言葉感覚はすごい。ビビットで、ぐにゅぐにゅしてて、すごくなまもの。大阪弁でまくしたてるから変わってるなあというだけじゃなくて、何だかこの不安げなゆらゆらしてる感じなのに、でも痛々しく張り詰めた主張を持っていて、あくまで弱者の視点で、でも根っこのところでは人間信じてる、そんな感じの作家だと思いましたよ。だから読後感がよいのです。同じ群像系女子(と、わたしが勝手に分類しているだけ。群像の編集者が好きそう、またはスカウトした他分野出身文科系先鋭女子)の本谷有希子さんもわたし好きなんですけど、彼女は根っこのところで人間信じてない感じ。ものすごくぞっとする終わり方をしたりする。どっちが好きかは人それぞれかもしれない。

 うん、枚数もちょうどいいし、文学界掲載だし、「乳と卵」は芥川賞候補になるんじゃないでしょうか。でもまあ、審査員には分かるまい!ということで、受賞はしないんじゃないでしょうか。ね。