サウンドトラック

サウンドトラック

サウンドトラック

ページを繰る手が止まらない。かといって、一気に読める内容ではない。毎日ページをめくって、毎日冒険に出会う。他人を魅了し、本当の心を引き出し自由にするダンスを踊るヒツジコと女子高生たち。彼女たちのダンスは見ているものに感染する。わたしはただの文字を追っているだけなのに、そのダンスに感染する。ああ、踊りたい。自由に手足を動かして跳ね回りたい。思い通りに軽々と動けて、しかもそれが誰かに伝わるほどになるには、訓練が必要なんだろう。ダンスを習いに行きたいけど、何かこう、後押しがないとなあ。何て思いながら、ふと思った。

わたしには文章がある。
わたし毎日文章で舞っている。

分厚いこの本。いく人もの少年少女の運命が平行して進んでいく。そして接触する。ラストが楽しみ。かっこええなあ、古川日出男。ロックだにゃ。