そろそろ一年

 もうすぐ祖父の一周忌で田舎に帰るのだけど、父から親戚や従姉妹が来るから本何冊か持ってきてねと頼まれる。田舎の本屋には売ってないからさ、だって。うん、分かった、何冊か持って行く。まあ、でも、都会の本屋にもあまり売ってないけどね…!
 11月に発売して半年経っているので、そんなもんです。大きな本屋には一冊置いてあるかないか。でも雑誌と違って、取り寄せたりネットで購入したりできるので、単行本ってのは有難いです。読んでもらえる手段があるって本当にすごいことだと思う。
 で、発行されて半年経ったわけだけど、受賞決まってからだと8月で1年になる。去年の6月末の締め切り分の講談社Birthに応募して、7月下旬に一次通過の発表があって、8月に最終選考を通過してデビューすることが決まった。この1年、短かったか長かったか、と聞かれると、何だかどちらでもないのです。自分の2本の足で、自分の速度で、しっかり前進してきた感じがする。地味だけど、足元をさらわれることも阻まれることもなかった。幸福なデビューだったのかもしれない。てくてく、てくてく、自分の足で歩いています。未だに、本を読んで面白かったと言ってくれる人と新たに出会い続けているのが本当に勇気づけられる。その言葉が、わたしを前に進ませてくれる。
 で、今日、家に電話したら母が友人に本を勧めてくれたらしく、面白かったって言ってたよと力説してくれました。へへ。嬉しい。ありがとうございます!
 本を出したことで、本当にたくさんの人と出会えた。その人たちの存在を思い浮かべながら、2作目を書いています。1作目で面白かったって言ってくれた人たちには絶対、また、面白がってもらわなきゃ。
 ゆっくりだけど、わくわくしながら書いてます。