家族写真と自主制作映画と

 日曜日は夕方から駆け足で中崎町に行ってきました。
 おなじみone plus1ギャラリーでは、4周年記念ということで特別企画「家族の肖像展」をしていました。テーマは家族写真。家族を撮った写真だけじゃなくて、自分が写ってる子供のときの写真や、若いときの両親の写真やら、いろいろあった。すごく変わった趣向や技術があるわけじゃないけど、ただ、家族が写ってるってだけで面白かった。似てる顔があって、かもし出している雰囲気があって、写真からいろいろなものが溢れてきていて、本当面白い。家族でコスプレしてセルフポートレートを撮った写真集「浅田家」が大好きなんだけど、それも本物の家族がやってるから面白かったんだろうな。
 4周年おめでとうございました。本当に居心地のいいギャラリーで、足を運ぶたびに人の輪も広がるし、創作の刺激をうける。これからも元気にやってってほしいです。もちろんまた出展させてもらいます!

 それから、その足で自主映画上映専門のシネマ「天劇キネマトロン」に行って、先日撮影したお友達やまおきあやさんの出演している映画「夜を翔ける」を見てきました。このキネマトロン、外から見て怪しげな建物で、一度中に入ってみたかったんだよね。

 古い建物、狭い空間に椅子がびっしり並んでて、人もいっぱいで静かに熱気がただよってました。
「夜を翔ける」、脚本も演出も面白かったなあ。映像ならでは、の味がいっぱい出てた。
 映像の説得力ってあるよね。音楽と映像と短い言葉と合わせて、どーんってやられたら、理屈抜きで感情が動かされてしまう。これはもう、小説にはできないことですから。小説は言葉を読んで頭で理解して想像してから、じゃないと感情を動かせない。映画すごいなあ。
 でも、小説にしかできないことってなんだろうなー、などとやっぱり考えるのです。説明できることかなって思った。登場人物の生い立ちや背景や、場所の説明や、いろいろな「説明」をいくらでも挿入できることかな。カラマーゾフの兄弟とか、最初に延々兄弟それぞれの生い立ちが語られるわけで、それがあってこそのあの事件なんだよね。もちろん、くどくどと説明するだけじゃ退屈な小説になるわけで腕の見せどころなんだけど、そういういろいろな背景が物語の中で化学反応しあって、作者の意図してないとこまで届かせることができたらいいなあ。
 とかなんとか、いろいろ刺激になった一日でした。