それぞれの強み

 1日に、劇団 子供鉅人の演劇公演見てきました。今にもつぶれそうな一軒家を使って、観客も巻き込んだ臨場感溢れる劇でした。入り口でチケット代を払って中に入った途端に、よく来たねえ、みゆきちゃん!北海道から大変だったでしょ、とか何とか、でたらめな設定をつけられて、これから始まる誕生日会の客の一人として、劇の登場人物に歓待される。部屋の端っこが客席で、舞台という舞台はない。幕もないし、アナウンスもない。ドラマティックな音楽もない。アットホームな雰囲気にすっかり油断して、友達と世間話していたら、突然の、役者の(意味不明な)動きに圧倒されて、ええええーっと驚いているうちに物語がいつの間にか幕を開けたのでした。すっごい。さすが。
 演劇の強みは生身の役者が目の前にいて動いている、ということだなと思った。人間って、でかいよね。目の前にいる人間が突然妙な動きを始めたら、否応なく注目してしまうよね。嗚咽してたらこっちまで悲しくなっちゃうよね。体の動きだけで笑ってしまったりするし。
 子供鉅人は脚本も演出も役者も何もかも全部好きなんだけども、今回は特に演劇の強みが前面に出た作品だったなあと思いました。すごくシンプル。役者の演技だけで作り上げられた世界。ああ面白かった。
 ところで、5月24日から銀座でBirthカフェなるイベントがあって、絵描きの人はライブペイントをしたり、バンドやってる人は歌を歌ったりするらしい。何かしろって言われても何もすることのないわたしは東京滞在期間が短いしイベントはしないのですが(25日の午前中は会場をうろうろしてようと思います)。
 パフォーマンスや展示ということを考えると、本当に他のジャンルがうらやましくなる。写真や絵なら、ぱっと見の一瞬で相手をつかまえることができる。歌や音楽なら立ち止まらせることが出来る。詩だって短いから一フレーズで心を掴むこともできるだろう。だけどなあ、小説と展示ってベクトルが逆なんじゃないの、だから誰もしないんだよ…とか悶々悩んでおりました。でも難しいからやりたいんだもの。あれこれ試行錯誤しているうちに、ふうっと浮き上がるように、少しずつ自分の芸の強みが見えてきたような気がします。ようし。
 文章芸の強み、見せてやるぜ。 それが何か知りたかったらぜひ、個展へ。と、大口だけは叩いておく。
 在廊予定をアップしました。
 http://www.sakkanotamago.com/kokuti0409.html
 会場は地下になっていてPHSが通じないので…。なるべく事前に来ることを教えてくださっていれば、在廊するようにします。○の日に来るときは一言、声かけてくださいね。「月野さんのギター」の販売もします。もう店頭であまり見かけなくなったので、よかったらこの機会にぜひ!自腹で仕入れましたのでもうあとには引けない感じで、サイン入れときます。Birthカフェで東京に行くのと、塾の恩師のお別れ会で広島に行くので、×印が多くてすみません…!わざわざ見に来てもらってがっかりしないよう、作品がんばります。
  この連休は出かけません。毎年、連休前半は休日出勤の彼と、後半は塾仕事のわたし。かみ合わない。しかし、どこ行っても人多いからいいや。今日は連休の真ん中の二人とも休みの日だったので、近所でカラオケしてビリヤードしてきました。まったり。しかしいきなり暑いね。夏みたいだ。よい天気なので鴨川座ってる人もいっぱいいました。