芥川賞決まりましたね

川上未映子さん「乳と卵」
 文学界の12月号に載っております。わたしと姉とその娘。どん底の生活を書いているようで、何だかやるせなくでも温かくなる話です。娘と母親の確執が愛情持って描かれていて、登場人物がみんなどん底を這うようなダメ人間で、でも何とか前向きに生きていて、その前向き具合が少しずれていて、読んでいて息苦しくなるんだけど、最後にはほっとするような話。しかしこう、芥川賞ってつくづく、ちまっと日常の狭い範囲を書いたものが好きだなあと思います。川上未映子さんは好きで、ああこのテーマでこのまとめ方は芥川賞行くな、と思いました。おめでとうございます。