最後くらい
きらら携帯メール大賞、最終に残ってました。さて、佳作か月間賞か取れたらいいな。でもまあ、少し今までと違うものが書けた作品だったから、それを編集者の人が認めてくれただけでも嬉しい。
3月も残り1日。執筆時間確保できたので、寝て起きたら頑張ろうと思う。3月はまだ終わらんよ。
今は村上春樹訳のキャッチャー・イン・ザ・ライを読んでます。
- 作者: J.D.サリンジャー,村上春樹
- 出版社/メーカー: 白水社
- 発売日: 2003/04/11
- メディア: 単行本
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池澤さんの話をふまえて、最近は翻訳って「解釈」でもあり「演出」でもあるのかなって思うようになった。楽譜に記されてる原曲は同じなのに、指揮者によって雰囲気の違う曲になるオーケストラのような、台本は同じなのに演出家によって違う色合いになる舞台のような、それが翻訳という芸術なのかなと思ってる。で、何だかんだ言って、わたしはサリンジャーが好きなので、じゃあ村上春樹が演出したものもチェックしようじゃないか、というわけで読み始めたのでした。
以前の訳は、古き良きアメリカというセピア色のイメージだったけど、こっちはすごく身近な感じ。それも遠い異国の少年ではなく、何だかその辺にいそうな感じ。俗語も絶妙。あまりやりすぎてたら、外人さんって感じなんだけどね。で、春樹が訳したということを全く気にせず読んでいる。勝手に懸念してた、サリンジャーの登場人物が村上春樹の小説風になってるということは全然なくて、たぶん言われなきゃ村上春樹訳って分からない。訳者としてさすがだなあと思った。
英語で本を読むことに何度か挑戦して1ページも進まずに挫折して、それがとても後ろめたい感じだったのだけども。でも、池澤さんの講演で、新たな言語をマスターして原語で読むのはものすごく労力がいる、すばらしい翻訳がいっぱいあるんだから翻訳でどんどん読めばいい、って言ってるのを聞いて以来、そうか!そうしよう!とすっきりしました。どんだけ訳が悪いとか、文章が固いとか文句言ったって、自分でやるよりましだもんね。そこはプロに任せて、どんどん読んでいきたいなと思う今日この頃なのでした。